8月の○と×(いまはなき「NAVI」あとがき風に)

○ 両親が古い家を捨て快適な新居に引っ越したこと
× 引っ越しの前夜、最後となった青春の家で弟と2人で飲み過ぎたこと
○ 横浜ベイスターズの優勝監督権藤博氏に長いインタビューをし、未だ出てない新事実をたくさんつかんだこと
○ 恵比寿「MARTHA」で過ごす音楽的浪漫時間がどんどん心地よくなっていること
○ 神保町で新たに長編ノンフィクションを書くきっかけをもらったこと
× 大手飲料メーカーや空間プロデューサーが作りました系の形だけのいんちきな食べ物屋さんに連続して行ってしまったこと
× いんちきな食べ物屋に行ったせいで、口直しをせねばならなくなり、金がないにもかかわらず無駄な出費を強いられたこと
× 結局それが肥満への道を加速させたこと
○ 「ことこと」、「すし匠」、「なかむら」、「ドンチッチョ」、「ビオディナミコ」、「カラペティバトゥバ!」、「なんば」、「ジーテン」といった素敵な店でご馳走してもらったこと。多謝。
○ 渾身のノンフィクションを書き始め、あっとという間に50枚も書けてしまったこと
× その渾身のノンフィクションがいつ出せるのか未だわからないこと
○ しかし、そのノンフィクションはかつてないほど面白いぞ、と自分で思えていること
○ 新潮社と講談社から出す2冊の単行本の原稿が無事入稿できたこと
× 日航機事故から25年。墓参りには行ったけれど、御巣鷹山にはいまだ入ってないこと
○ BSNHKで昭和40年の「ベ平連」のティーチインを見られたこと
× 結局のところ昭和40年当時のアメリカ支配から脱却できず、いまなお星条旗の上で踊っている国で暮らさざるを得ないこと
× なかなかヨーロッパに行けないこと
2010-09-02 12:35 この記事だけ表示
 カズが18年連続のゴールを決めた。93年にJリーグがスタートしてからの18年…。本当に継続は力だと思う。今シーズン、途中の故障などもあって、身体のメインテナンスはいよいよ難しい領域に入ってきたなと私は感じていたが、出場時間わずか5分足らずで誰よりも大きな存在感を示して見せた。J2の1点でこれだけ人々を感動させられるのはカズだけだ。そして、43歳5ヶ月という記録は、もはや誰にも破られまい。ここまで愚直にサッカーと向き合う人は今後まず出てこないと思うから。20歳そこそこの若者たちと毎日同じトレーニング・メニューをこなし、戦っていること自体、競技の特性を考えれば驚異、いや奇跡なのだ。その一点だけでも賞賛に値する。
2010-08-09 10:48 この記事だけ表示
 日曜夕方、葉山町「ラ・マーレ・ド・チャヤ」にてトモさんとカメさんの還暦祝いの会。3階のスペースを借り切って20名近い人々で祝った。太平洋に落ちていく夕陽をバルコニーから眺めつつ、トモさんの友人である坂田明さんのサックスを聴く。「見上げてごらん夜の星を」、「ひまわり」など4曲が哀愁込めて葉山の夕空に放たれた。階下のお客さんたちも感動していたらしい。坂田さんのいた山下洋輔トリオには秀作がいくつもあるのだけれど、私が好きだったのは「フローズン・デイズ」というものすごい音圧のアルバム。出口のない浪人時代に何度聴き救われたことか。そのことを坂田さんに伝えると、なんとそれは、坂田さんが初めて山下トリオに参加したときのアルバムだった。その人の演奏をこんな至近で聴けるなんて。とにかく素敵な祝賀の宴でした。
2010-08-02 15:31 この記事だけ表示
 朝から昼間にかけて、週刊誌と単行本の原稿をアップし、ともに無事入稿する。夕方、「サンダンデロ」に行き、奥田政行シェフと合流。編集の秋山洋也氏、TBSの木村郁美アナとともに原稿の催促をする会。奥田さん、「第1回辻静雄食文化賞」をとってからますます忙しくなり、もうとにかくありとあらゆるところから請われ、引っ張られまくっている。断れない奥田さんを皆が引きずり回すの図だが、求められることが奥田さんの喜びでもあるから、おいおいいまさらこんな陳腐な企画も受けちゃうの、というものも散見されたりする。10月の世界スローフード大会での料理だけでなく、新たにでっかいオファーがイタリアから届いてもいる。かくも激しく内外から求められているのである。そんな中で、私たちもまたなんとか形に、と迫っているのだ。で、本夕は麻布十番の新星「喜作」へと引き込み、そのあと「カラペティバトゥバ!」にて慰安したというわけである。たぶん、慰安にはならなかったと思うけど。
2010-07-28 16:07 この記事だけ表示
 猛暑の中、いろんな物事が大きく動き、転換点を迎えた。先週を一言で言い表せば「転」。すべての局面で一気に潮目が変わった。新たな道を歩みつつ仕事をしろ、ということなのだろう。否応なくリセットボタンは押されてしまったのだ。感謝の気持ちを持って進んでいこう。日曜日には、こぐれひでこさん、「ことこと」のひろみさんらとパルコ劇場に小野寺修二の「空白に落ちた男」を見に行く。前回見た「あらかじめ」よりパフォーマンスにはさらに磨きがかかっていて、トリッキーな動きも増えた。が、指定の席がよくなかった。劇場のど真ん中という位置はよかったのだが、私の目の前にもじゃもじゃでか頭の巨漢が座っていたのだ。もちろん私の席の方が少し高くなってはいるのだけれど、中央通路を隔てているため、その高さも有利には働かない。縦横で舞台を覆い隠す巨大シルエットのせいで中央の芝居は終始ほとんど見えず。このもじゃもじゃへの不満を解消してくれたのはcobaの音楽だった。これ、どんぴしゃの音でした。この公演はそのまま海外でも通用するだろう。その後、西日射る中、皆で表参道まで歩き、小泉今日子さんのミニ写真展を見て、表参道ヒルズの向かいの風が気持ちよく通り抜ける看護協会(だったかな)の2階にあるカフェでビールを飲む。美味しいと言われるプレミアムなビールだったが、なぜかいまいち。冷え方のせいかな。これなら、私が最近家で飲んでいるアサヒの限定復刻ビールの方がずっと旨い。冷房ではなく自然の風で気持ちよく汗を飛ばしたあとは、さらに並木橋「なかむら」までちんたらと歩き、夕食。隣席にこぐれさんの古くからのファンだという人がたまたま座り話す。その後、ひろみさんが好きだという「ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ」を恵比寿で聴く。真夏の夜はあたかも何事もなかったかのように楽しく過ぎゆく。潮目に立って改めて、あー、ちゃんとした骨太のルポを書かなければ、と思った大暑初候。
2010-07-26 16:43 この記事だけ表示